文化庁では、有形文化財の中でも「世界文化の見地から特に価値の高いもの」を「国宝」に指定し、その保護に取り組んでいます。現在、国宝に指定されている建築物は、213件(257棟)。
京都・本願寺(西本願寺)には、書院の南北にふたつの常設の能舞台がありますが、白書院の北側前庭に設けられた「北能舞台」が国宝に指定されています。現存する最古の能舞台で、もとは徳川家康の命で、16世紀末に駿府城に建てられたものと伝えられています。後に本願寺に寄進されました。本願寺には、17世紀末に建てられた南能舞台のほか、室内能舞台などもあり、法話を広めるために能舞台が使われたと考えられています。北能舞台は、残念ながら、原則非公開です。