能の舞台は、開演の知らせもなく始まり、終演の幕もなく余韻を残して終わります。その間の舞台上で起こるすべてが観能の対象になり、鑑賞者の側の自由度が高い舞台とも言えるでしょう。
人によっては静けさも重要な要素です。おしゃべりは論外ですが、同行者の理解を深めるための解説であっても周囲への気遣いが必要です。咳は体調等でしかたありませんが、能楽堂は空調もきいているので、マスクを用意して周囲への配慮を忘れずに。
服装は、とくにかしこまらなければならないということはありません。ただ、帽子をファッションとして楽しむことは若い人にも増えていますが、特別な事情がないかぎりは、観能中にかぶらないようにしましょう。