そもそも歌舞伎は能を母胎として生まれた新しい芸能ですから、橋がかりが変形したものとする説があります。舞台の延長としての役割は西洋式舞台には見られないユニークなものです。
また能舞台には、西洋式舞台と異なり緞帳がなく、橋がかりの揚幕から演者が入場してきます。縁者に先立ち囃子方の入場から既に舞台は始まっているといえます。ちなみに歌舞伎では緞帳も、花道の登退場口にも幕があります。
「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。