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能楽トリビアTrivia

Question128 狂言の子方が演じる「靭猿」とは?(2014年3月14日追加)

イラスト

「猿に始まり、狐に終わる」という言葉が伝わる狂言の家があります。

その家の子どもたちの多くは「靭猿うつぼざる」の猿役で初舞台を踏み、子方(子役)としての第一歩を歩み出します。

この猿役で子方は、狂言の演技で重要な「物真似」と「リズム感」を学びます。物真似には、四つ這いで歩く、鳴き声を出す、ひっかく、背中やお尻を掻く、蚤を取る、引き綱で遊ぶ、などがあります。また、猿歌や台詞に合わせて動く場面では、高度なリズム感も求められます。これらさまざまな要素を、面をかけて視野が狭められた状態で、話全体の流れに沿って演じなければなりません。幼い子どもにとっては厳しい修業のはじまりとなります。

また猿を繋ぐ引き綱を持つ猿曳も大切な役を担います。猿曳はこの引き綱を使って、猿が舞台から落ちないように調節したり、きっかけの合図を送ったりして、猿をしっかりと導きます。

周りの演者に見守られ、鍛えられながら、子方はスタートするのです。


イラスト:坂木浩子
今までのトリビア

「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。


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