
  地謡には決まったキーはない (2008年2月25日追加)
6〜10人もの地謡方(シテ方が担う)が、一斉に謡いはじめる一体感は、能舞台を一層印象的なものにします。そのリードを担うのが地頭(じがしら)です。舞台の進行、囃子方、シテ方やワキ方すべてを見て、地謡方の斉唱のタイミングを整える役割を担っています。
謡本には、音の上下の変化や、相対的な音域は記されていますが、絶対的な音程の指示はありません。地謡方は、自分たちのキーで謡います。ハーモニーとも違う独特の厚みと深み。それが一体感を持って伝わってくるのは、地頭に統率されているからなのです。地頭のもと、地謡方一人ひとりが互いに調和を生み出すことに注目すると、観能の楽しみはさらに深まるでしょう。
イラスト:坂木浩子
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