秋のある日、伊勢国阿漕が浦にて。旅僧(旅人)は、老いた漁師と出会う。 粟谷菊生 老人は阿漕が浦の謂れを語る。漁師・阿漕が、密漁の咎で海に沈められ、その名が残った。 観世銕之丞 地獄で苦しむ阿漕を弔い給えと、僧(旅人)に頼む老人。さては、阿漕の亡霊か。 喜多実 夕闇迫る頃、老人は網を引く。俄かに疾風が吹き、その姿は波間に消えた。 香川靖嗣 夜半、阿漕を弔う僧(旅人)の眼前に、網を持って阿漕の亡霊が現れた。 観世銕之丞 密漁の様子を見せていた阿漕に、波が猛火に変わって襲いかかる。 粟谷菊生 阿漕が受ける地獄の責め苦は、身の毛もよだつ恐ろしさ。悪魚、毒蛇に迫られ…。 坂真太郎 氷に身を痛め、骨は砕かれ、焔に焼かれ、行き場もない、助けてくれ、旅人よ、 津村禮次郎 [一時停止中。画像クリックで再開します]
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写真:森田拾史郎
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