中国・邯鄲の里。宿の女主人が、仙人からもらった邯鄲の枕を準備していた。 石田幸雄 蜀の国の住人の盧生(ろせい)は、高僧にこれからの身の振り方を尋ねようと旅に出た。 豊嶋訓三 旅の途上、盧生は邯鄲で宿を取る。女主人から、粟飯の用意が出来るまで、邯鄲の枕での就寝を勧められる。 粟谷新太郎 寝入った盧生のもとに勅使が現れる。楚の皇帝として迎えに来たのだ。玉の輿に乗り、きらびやかな宮殿へ。 坂井音重、他 早くも在位五十年。祝宴が催され、盧生は舞人の祝賀を受ける。 津村礼次郎 華やいだ祝宴のなか、盧生もみずから立って舞いはじめた。 今井泰男 皇帝の威容を示し、優雅に舞う。 粟谷新太郎 夜もすがら謡い、舞うほどに興に乗り、やがて……。 喜多六平太、他 盧生の周りでは、昼と夜、春夏秋冬が目まぐるしく入れ替わる魅惑の情景が展開された。 粟谷新太郎 そのすべてが、盧生の一睡の夢。 観世栄夫 宿の女主人が起こしにきた。目覚めた盧生に、粟のご飯が炊けたと言う。 関根祥六、山本東次郎 五十年の栄華も、一炊の夢。その悟りに導いた枕こそ、わが師であった。 観世栄夫 [一時停止中。画像クリックで再開します]
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写真:森田拾史郎
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