時は平安朝。延喜帝の臣下が、弁才天を祀る竹生島詣でを志す。琵琶湖の岸辺で、釣り舟に乗った漁翁と若い女に出会う。 桜間辰之 臣下は竹生島への便船を頼む。ふたりは参詣の人と聞き、神の心に沿おうと受け入れる。臣下は船上の人となる。 宝生閑、横路朝陽、内田芳子 湖上より望む山の春は、さながら白雪の花盛り。時ならぬ寒風のなかを進み、やがて竹生島。湖水に映る緑樹に魚が戯れる。 坂真次郎 社に来る女を見て、女人禁制ではと訝る臣下に、女体の弁才天は男女隔てなく救うと語り、女は社へ老人は湖へ姿を消した。 中森貫太 竹生島神社の社人が出てきて、「岩飛び」の秘術を見せようと飛び上がるものの…。 野村萬斎、石田達雄、他 やがて社の御殿が鳴動し、日月が山の陰から上るように、光に満ちた天女の弁才天が現れた。 香川靖嗣 虚空に音楽が聴こえ、花が降るなか、天女の妙なる舞が始まる。 喜多六平太 月に輝く袂を翻して、夜遊の舞楽に興じる。 鈴木啓吾 時が過ぎ、月が湖上に澄み渡る頃、湖水より龍神が姿を見せた。金銀珠玉を臣下に捧げるという奇瑞を示した。 粟谷明生、森常好、他 龍神は祝福を全身で表す。天女の姿とは表裏一体で、衆生を救う。 粟谷明生、粟谷菊生、他 古代からの神域、竹生島は今も緑をたたえる。 [一時停止中。画像クリックで再開します]
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写真:森田拾史郎
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