京都、東北院(とうぼくいん)で、東国の僧が早春の梅を見物していると、ひとりの女が声をかけてきた。 観世喜正、森常好 女は僧に、梅の名は「好文木」「鶯宿梅」、歌人・和泉式部の手植えの「軒端梅」だと謂れを語る。 豊嶋三千春 なおも僧と言葉を交わしつつ、女は、夕暮れ紅く染まるなか、梅の木陰に隠れ、消えていく。 奥善助 夜半。経を読む僧の前に和泉式部の霊が現れる。 喜多六平太 和歌の功徳により、悟りを得て歌舞の菩薩になったその姿。 谷本健吾 春の夜に、梅の花の色は見えないけれど、 今井清隆 その芳しい匂いは隠れることもない。 喜多六平太 恋の色香になじんだ昔を懐かしむ。 角当行雄 [一時停止中。画像クリックで再開します]
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写真:森田拾史郎
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