春の花の頃。東国から来た僧の一行が都に入り、清水寺を訪れた。 そこに箒を持った少年が現れ、寺内の桜を讃える。彼は花守だろうか。 広田階一 少年は僧に、清水寺が坂上田村麿の尽力により創建された謂れを語る。 広田階一 やがて月の輝く頃となった。少年は、宵の花景色を賞でるかのように舞う。 金春信高、宝生閑 僧は少年に名を尋ねるが名乗らず、その姿は、やがて田村麿ゆかりの堂へ消えていく。 金春信高 法華経を読誦する僧の前に、現れたのは、武装した征夷大将軍、坂上田村麿。 広田階一 賊を討てとの宣旨を受けて軍勢を率い、馬で早駆けした、と語る。 梅若万三郎 往時の戦(いくさ)の勇ましい姿を現す。 大槻秀夫 鈴鹿山に立てこもる朝敵に迫った。 坂真次郎 敵が黒雲より鉄火を降らし、山のように押し寄せたその時… 西村高夫 千手観音が現れて智恵の矢を放った。その矢先は敵の上に雨霰と降り、滅ぼした。 金春信高 [一時停止中。画像クリックで再開します]
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写真:森田拾史郎
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