讃岐国、志度の浦。亡母の里を訪ねた房前の大臣は、ある海人より、父の淡海公が宝珠を籠宮に取られた物語を聞く。 若松健史 籠宮から宝珠を取り戻した海人は乳房の下を掻き切り、玉を押し込めた。我が子を淡海公の世継ぎにと願い、命を捨てた。 島原春京 その子こそ、房前の大臣。その母は、この海人。涙の母は、子に弔いを頼みつつ、夜明けの海に消えていく。 永島忠侈、駒瀬佐保子 供養の声に引かれて現れた龍女は、もうひとつの母の化身。経巻を捧げ持ち、高らかに読誦する。 豊嶋訓三 功力に恵まれた経巻を、我が子に託した。 関根祥人、関根祥丸 その有難さを賛美し、爽やかに舞う。 坂井音重 法華経の功徳により、龍女は南方の無垢世界に生を受け、成仏へと導かれた。 豊嶋訓三 仏法の栄える霊地に翻るのは、喜びの袖。 島原春京 海人の舞台となった、志度の浦。この海中に、籠宮があったのか。 [一時停止中。画像クリックで再開します]
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写真:森田拾史郎
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