天から降った鼓を持つ少年・天鼓は皇帝の命に背き、呂水の河に沈められる。内裏に召された鼓は鳴らず、父・王伯が呼び出された。 若松健史、鏑木岑男、他 鼓を打てと命じられた王伯は、鳴るはずもないと諦めた様子。罰による死を覚悟し、亡き天鼓への情愛を隠さず露にする。 山本順之 勅使に早く鼓を打つよう促され、立ち上がった王伯。夕月に照らされた宮殿を歩む姿は弱々しく、薄氷を踏むようであった。 友枝昭世 天鼓の形見の鼓。危うい心のまま打てば、人の心を打つ妙なる声が響き出す。それは皇帝の涙すら誘った。 遠藤六郎 皇帝が呂水のほとりで、天鼓を弔う管弦講を催せば、嬉々として天鼓の亡霊が現れた。皇帝の命に応じ、懐かしの鼓を打つ。 津村礼次郎 天人、菩薩も訪れたかのような気配のなか、あたりに満ちる管弦の声々、滔々たる河水の流れと調和して、天界の妙音が鳴り響いた。 橋岡久馬 そして天鼓は、遊舞の楽に浸る。 山本順之 折りしも秋。牽牛・織姫の星々も相逢う、涼やかな月光降り注ぐ空の下、呂水に浮かび、夜半楽に興じるのは天鼓。 辻井八郎 明け白む時を知らせる鼓の声がした。うつつとも、夢ともつかない夜遊の舞いも、やがて幻へ。 桜間右陣 [一時停止中。画像クリックで再開します]
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写真:森田拾史郎
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