秋色彩る深山の奥。高貴な女性の一行が現れ、幕を廻し、屏風を立てて紅葉狩の酒宴を始める。 梅若恭行、梅若靖記、梅若晋也、山崎正道 時雨ごとに、色濃く染まる紅葉を愛でるその様は、夢のように妖しく美しい。 喜多節世、他 鹿狩りにきた勇将、平維茂(たいらのこれもち)は、静かに通り過ぎようとするが、美女に袖を引き止められて……。 野口敦弘、喜多節世 誘惑のまま、酒宴に遊ぶ。 喜多節世、森茂好 巌上の苔の莚(むしろ)にかかる紅葉が、高貴な女性の顔に照り映えて、その妖艶さを際立たせた。 梅若恭行 この世の者と思えない美しさに、維茂の胸は高鳴り、すっかり心を奪われてしまう。 観世銕之丞 あたりは暮れて月下の盃を交わす頃。女性の優雅な舞を、幻のように眺めるうち、維茂の瞼は重くなり、まどろみの中へ。 喜多節世、他 眠り込む維茂を見届けると、女たちは山の中へ姿を消してしまった。 後藤得三 八幡大菩薩に仕える武内の神が、維茂の夢に現れる。鬼神にたぶらかされた維茂に剣を授け、鬼退治の使命を伝える。 野村万之丞 目覚めた維茂の前に、鬼と化した女たちが現れる。岩に火焔を投げ、空から焔を降らしてきた。 片山九郎右衛門、他 夥しい煙の中から、ひときわ巨大な鬼神が姿を見せて、維茂に襲いかかる。 桜間金記 顔を向けることもできないほどの、恐ろしい姿。 粟谷菊生 維茂は、神剣を抜いて冷徹に戦い、あっという間に鬼神を斬り伏せた。その凄みは、鬼神よりも恐ろしい。 鏑木岑男、坂真次郎 [一時停止中。画像クリックで再開します]
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写真:森田拾史郎
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