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演目事典

八島 :PhotoStory


源平の古戦場、讃岐の国八島の浦を訪ねた旅僧の前に、
若い男を従えた老漁師が姿を現す。
西村高史 他
旅僧が一夜の宿を請うも、老漁師は拒む。
しかし都から来たことを知り、急に態度を変えた。
関根祥六、関根知孝
僧の求めに応じて、源平の合戦を朗々と語りはじめた老翁の描写は、微に入り、細を穿つ。不審に思った僧は、その名を問うた。
梅若猶彦
名乗らずに姿を消した老翁に替わり、八島の住人が現れた。色々の合戦の様子を語り、老翁は義経の化身だろうと告げる。
山本東次郎(那須与一語)
夜半に眠り込んだ僧の夢枕。立ったのは甲冑姿の源義経、修羅道に陥った亡霊。
中所宣夫
義経の亡霊は、在りし日の戦いで、弓を取り落として流し、敵前でからくも取り返した場面を振り返る。
梅若万佐晴
義経は、智者は惑わず、勇者は恐れず、名のために命を顧みない、と武人の心意気を示し、修羅の戦いへ向かった。
津村礼次郎
今日の修羅の敵は、誰か。
喜多六平太
あの宿敵、能登守教経。その手並みのほどはよく知っている。
桜間金記
夜の船戦(ふないくさ)、剣を抜けば、
中森貫太
月光に照り映え、白く輝く。
上田照也
一戦を交えた後、亡霊は明け方の光が波を照らす頃、鴎の声、浦風の音に紛れて消えて行った。
粟谷辰三
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写真:森田拾史郎

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